金額 |
¥15,000(税込) |
出張範囲 |
宮城県内を原則とし、県外はご相談の上お見積り致します。 |
測定場所 |
戸建の場合標準で外部5ヶ所、内部1ヶ所
※オプションで測定場所追加や飲料水の測定も可能です。 |
測定時間 |
30分~1時間 |
測定結果 |
現地で計算して報告書作成、手渡し致します。 |
調査する前に
主要三核種は全てβ線とγ線を発生させるので、飛距離の長いγ線を計測すると調査がほぼ正確に行えます。
β線は飛距離も短く、皮膚で遮断できるため外部被ばくについてはあまり心配する必要はありません。
事故直後はヨウ素もありましたが半減期が短く、今現在はセシウム134とセシウム137から発生される放射線により放射能汚染されているのです。
放射線セシウムの人体への影響
細胞を殺す、遺伝子に変化を与える、細胞をがん化させる、この3つが放射線による影響です。
割合的には「細胞を殺す」が圧倒的に多く、その他の影響は非常に小さいです。
測定器について
弊社ではシンチレーション計測器を使用しています。
これはガイガーカウンターと呼ばれるものよりγ線の測定に特化しているため、10倍の感度を持っています。また、計測ミスもガイガーカウンターと比べて起こりにくいのも特徴です。
主要三核種
放射能汚染の主な原因であるヨウ素131、セシウム137、セシウム134のことです。
この三核種は軽いため広範囲に飛び散りやすく、人体に摂取されやすい水溶性です。
3月11日以降の福島第一原子力発電所の水素爆発により飛散した主な放射性物質は主要三核種です。プルトニウム等他の放射性物質は重いためあまり遠くに飛ばないので、汚染を調べるにはこの三核種について知る必要があります。
放射線と放射能の違い
放射能と放射性物質と放射線を混同されることがよくありますが、その意味は明確に異なります。
放射線とは、移動中のエネルギーのことであり、数多くの種類が存在します。放射線を出す能力を放射能、放射能を持つ物質を放射性物質といいます。
放射性物質は不安定であるため、一定の確率で原子核崩壊を起こし、それにともない放射線が放出されます。この性質が放射能です。
放射線を身体に浴びることは、悪影響を及ぼす可能性があります。
放射線は、細胞のDNAなど重要な生体分子を傷つけることがあり、また放射線が体内で生じさせたものが生体分子を傷つけるといった間接的な影響もあるためです。
被ばくとは
人体が放射線にさらされることを被ばくといいます。
被ばくには放射線を身体の外部から受ける外部被ばくと、放射性物質を体内に取り込んでしまい、その取り込んでしまった放射性物質から放射線を受けてしまう内部被ばくがあります。外部被ばくは直接外部から放射線を浴びることです。
内部被ばくは空気中にある放射性の微粒子や気体を吸い込む、放射性物質の付着した飲食物を摂取する、皮膚や傷口から侵入するなどで体内に取り込まれてしまいます。
放射線の種類
α(アルファ)線、β(ベータ)線、γ(ガンマ線)、中性子線などの種類があります。
飛ぶ距離、遮断できる物質などに差はありますが、どれも人体に有害で危険なものです。
飛ぶ距離が短いものでも、それを発する元である放射性元素が空気中のチリや水滴に付着して拡散します。拡散した先で原子核崩壊を起こし、放射線を発します。
つまり原子力発電所から放射線が届くのではなく、放射線を発するものが煙や雲と一緒に風に乗って移動し、それらが放射線を発しているのです。
被ばくするとどうなるの?(放射線障害と致死線量)
被ばくすることにより発生する障害の総称を“放射線障害”といいます。
(放射線障害とは、被ばくすることにより発生する障害の総称です。)不妊、白内障、白血病、癌など様々な症状があります。
さらに、短期間に全身被ばくした場合の致死線量は2シーベルトで5%(20人に1人が死に至る)、4シーベルトで50%、7シーベルトで100%と言われています。
ここでいう短期間というのは1時間程度と考えて下さい。
シーベルトとは
震災直後は色々な単位で放射線関係の情報が公開され、とても混乱したと思います。
現在は“シーベルト(Sv)”という単位で統一して発表されているため少しは理解しやすくなりました。
そのシーベルトとは、人が放射線を浴びた場合の影響を単位にしたものです。つまり、同じ量の放射線を浴びる場合でも、人体への影響が高いものは数値が高くなります。α線とβ線では、α線のほうが20倍人体への影響が大きいのです。
また、シーベルトは「ある期間に被ばくした量の合計」を表す単位なので、シーベルト毎時(Sv ⁄ h)というのは1時間で被ばくした量を表しています。テレビでは基本的に説明がない場合は毎時を省略しているようです。ミリシーベルト(mSv)やマイクロシーベルト(μSv)はシーベルトの1000の1、100万分の1なので注意して下さい。
1シーベルト(Sv)=1000ミリシーベルト(mSv)=1000000マイクロシーベルト(μSv)
半減期について
半減期とは放射性物質の数が半分に減る時間のことであり、種類によって長さが異なります。
今回の震災で各地に散らばった放射性物質の中で特に問題になっているセシウム137とヨウ素131についてですが、セシウムは30年、ヨウ素は8日が半減期となっています。
しかし、重要なのは能力が下がっていないことです。数が減るだけで、何日前のヨウ素だろうと大量にあると危険です。これは間違いやすいので覚えておいて下さい。
つまり、半減期だから安全ということは全くないのです。セシウムに至っては30年で数が半分になるので、住んでいる場所を測定しておかないと自分だけではなく、次の世代までもが影響を受けることになります。
測定器詳細
GM管(ガイガー=ミュラー計数管)とシンチレーション検出器というタイプがあり、弊社ではシンチレーション検出器の{機械の名前}を使用して測定しています。
シンチレーション検出器はGM管より約10倍の感度でγ線を検出することができます。
また、γ線のみに特化しているため検出時のミスがGM管と比較して大幅に減少します。3万円以下で買えるようなものはGM管なので、測定する場所によって大きく誤差がでる場合があります。
セシウム137やヨウ素131は1回の崩壊ごとにβ線とγ線を1個づつ放出するので、γ線の数値で問題が無い場合はセシウム137やヨウ素131が大量にあるということはありえません。原発事故でよく聞くプルトニウムは重いため遠くまで飛散することはないので、そちらの心配もありません。
また、α線やβ線は飛距離が短く皮膚で遮断できます。今自分達が気にしなければいけないものはγ線なのです。
自分たちがするべきこと
まず放射線について関心を持つことが1番大事です。
通常目には見えないものだからこそ興味関心がない方も多いでしょう。数年後に影響が出ると言われても、ピンとこない方も多いと思われます。
しかし、放射線が健康へ悪影響があることは間違いないのです。数年後に後悔しないためにも、放射線への正しい知識を持って下さい。自分だけの問題ではないのです。自分の身は自分で守るのが、1番信頼できると思いませんか?